日本森林技術協会

木質バイオマス活用推進情報館

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プロセスリスト・検討状況マップ(R3更新版)

地域内エコシステムプロセスリスト(R3更新版)

 地域内エコシステムの構築に向けて、木質バイオマスエネルギーの導入に際する地域の立ち位置や課題等の協議・検討すべき事項を、地域の方々が自身で整理できるチェックリストです。
 令和2(2020)年度林野庁補助事業「地域内エコシステム」モデル構築事業において、過年度の採択地域の事業成果(平成29(2017)~令和2(2020)年度)に基づき暫定版を作成し、令和3(2021)年度事業においてR3更新版を作成しました。
 プロセスリストは、表1に示すようにソフト的な課題を抽出する「合意形成の促進」とハード的な課題を抽出する「木質バイオマスの燃料供給の整備」、「木質バイオマスエネルギーの導入」の3つから成り立っています。また、図1に示す流れのようにプロセスリストを活用することで、各段階(ソフトまたハード)における取り組み状況を確認・把握することが可能です。さらに、本プロセスリストは数値化することができるため、これにより地域の進捗状況を可視化(図化=検討状況マップ)することができます。

表1 プロセスリストの成り立ち
ソフト的な課題 合意形成の促進
  • 合意形成の促進状況(事業への理解度)
  • 実施主体の有無
  • 事業計画の策定有無(地域が目指す方向性)
ハード的な課題 木質バイオマスの燃料供給の整備
  • 燃料用材の供給の実施状況(素材搬出の仕組み)
  • 燃料製造の実施状況(燃料製造設備)
木質バイオマスエネルギーの導入
  • 木質バイオマスエネルギーの利用状況
    (木質バイオマスボイラーの導入の可能性)
図1 プロセスリストの活用の手順
図1 プロセスリストの活用の手順

 地域内エコシステムプロセスリストは表2になります。
 プロセスリストのチェック項目はステップ1~3の欄を設けています。これをステップ1は1点、ステップ2は2点、ステップ3は3点と得点をつけ、各項目で総数を算出すれば数値化することができます。

表2 地域内エコシステムプロセスリスト(暫定版)
表2 地域内エコシステムプロセスリスト(暫定版)

地域内エコシステム検討状況マップ(R3更新版)

 地域内エコシステムプロセスリストを実施することで、地域の取り組み状況の確認・把握や振り返り等を行うことができます。この実施した結果を可視化したものが図1に示す地域内エコシステム検討状況マップです。
 検討状況マップの活用例は図1に示すように、例えば、地域で取り組みを始める際のスタートライン(立ち位置)の確認や取り組み最中の進捗状況の確認、取り組みが終了(または年度の繰り越し)した際の振り返りに活用できると考えています。
 検討状況マップは、プロセスリストのチェック項目(ステップ1~3)をチェックして算出される総数を使用し、マッピングすることで可視化することができ、各項目の総数を縦軸(Y軸)「木質バイオマスの燃料供給の整備」、横軸(X軸)「木質バイオマスエネルギーの導入」、円の大きさ「合意形成の促進」で落とし込んでいます。

図1 地域内エコシステム検討状況マップ(暫定版)の活用例
図1 地域内エコシステム検討状況マップ(R3更新版)の活用例

地域内エコシステム検討状況マップのエリア分け(R3更新版)

 地域内エコシステム検討状況マップは、図2に示す6つのエリアに分けることができ、エリアの意味合いは下記のとおりです。
 自身の地域がどのエリアなのか確認し、立ち位置を把握しましょう。また、自分たちの地域がどこに位置するかを見極めながら取り組みを進めていきましょう。

図2 地域内エコシステム検討状況マップのエリア分け
図2 地域内エコシステム検討状況マップのエリア分け

地域内エコシステム検討状況マップの軌跡の意味とは何か(参考)

 地域内エコシステム検討状況マップにより地域の立ち位置を確認することができます。立ち位置を何度か(例えば、取り組みの前後)確認することで、自身の地域がどのような軌跡をたどり、何を意味するのかを振り返ることが可能です。
 検討状況マップの軌跡は、おおよそ3パターンに分けられると考えられます。自身の地域の軌跡がどのような意味を持つのかを把握しながら取り組みを進めていきましょう。
 検討状況マップの軌跡の詳細は、令和3年度リーフレットをご覧ください。

地域内エコシステム
・検討状況マップの図
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